蹴飛ばされて 転がってく 空き缶とかわらない毎日

まだ間に合うモトクロスヴィレッジ攻略

f:id:tsumayouji:20180526185111j:plain
4月のHERO'S for Adult R3 でのベストタイムは以前も書いたが58.4秒。総合3位ではあったけど、これはジュニアクラスでは下位でありミドルクラス上位にも負けるタイムである。といってもMX408だとジュニアクラスっぽいタイムが出せているのでモトビはどうにも苦手だと思っていた。しかし実際のところは「ちょっと本気だしゃあ57秒くらいは普通に出るっしょw」と毎度のごとく慢心していたらレースの翌週だったか翌々週くらいに普通に59秒くらいでしか周回出来ないという有様。とりあえず深く考えないことで自身の精神崩壊(メンタルブレイク)を免れていた。5月に入り「今年のGWは頑張って練習したなぁ」と満足感を味わっていたのだが、この頃ある噂が流れ始める。

―――MXVを走れるのは6月のWERまでらしい。

といってもコース閉鎖ではない。一回更地にしてからレイアウトを変えて再開するための一時休業ということで再オープンは8~9月頃になるだろうと。新レイアウトは今の1周1分程度から1分20秒程度の長さになるだろうと。「ふ、ふーんまぁ俺には関係ないけどね」とmoto-x981に行こうと思ったら、当日朝に貸し切りの情報が目に入ったので一転「このままじゃ終われねえんだよ!」と急遽進路を西にとりモトビを目指した。
とはいってもいきなり上手に走れるようになるわけもなく午前は散々。午後の1本目もダメで「もういい!ねる!」とブーツを脱ぎ捨て荷台に横になり目を瞑った2分後くらいにKoudaiさんに起こされた。しかし時計を見ると30分くらい経過していて中級の走行時間になっている。思わず「じ、時間が消し飛んだ!」と言ったらネタが通じたようでなにより。急ぎ支度をしてスポドリを一口飲んで準備完了。しかし「で?今日はどう走るんだっけ?」と頭が上手くまわらない。しかしコースに入ったらこれがもう走れるのなんの。自分で考えたことはすっかり抜け落ちているが、もらったアドバイスだけがクッキリ頭に残っていてなおかつそれを楽に実行出来るし他のライダーをパスするときもいつもの不自然さが無い。この時点で57秒には間違いなく届いた手応えがあったけど、この感覚を忘れないように人の少なくなる次の最終走行枠に集中して10周くらい走ろうと決めた。

今までに貰ったアドバイスを全部まとめて実行へ移す

f:id:tsumayouji:20180530204419p:plain
1コーナーは前走者がいないならブレーキターンは不確定要素、グリップを意識して加速。


f:id:tsumayouji:20180530204534p:plain
2コーナーへの進入、コースを広く使って必要以上の減速はしないように注意。


f:id:tsumayouji:20180530204613p:plain
テーブルトップを飛んだ後の3コーナー。ブレーキングが進入のまま直線的過ぎて次の右ターンが遅れるのを修正。


f:id:tsumayouji:20180530205053p:plain
路面への対応に追われ緩めがちになるセクション。頂点を削っていくように開けていく。4コーナーへの進入のため外を目一杯使う。


f:id:tsumayouji:20180530205209p:plain
鬼門の登りながらの4コーナー。ここはエンブレ→アクセルONでいくとリヤスリップのリスク大なのでリズムの最後を処理したらスパッとクラッチを切ってインへ。山の真ん中まで惰性で登る必要があるのと車体安定のため進入速度を落としすぎないように注意。


f:id:tsumayouji:20180530210156p:plain
からの下り5コーナー。上手く山を登れたときは外に膨らんでしまうことが多々あるが今日は轍を使う。多少強めにフロントブレーキを使ってでも我慢が重要。フロントが入った瞬間「リヤが滑るかも」という意識は消してアクセルON。多分勝手にリヤが入る。


f:id:tsumayouji:20180530210539p:plain
6コーナー。正直ここはあんまり考えていなかった。基本事項の立ち上がりのジワ開けの時間を限りなく少なめにすることに注力。ガバっと開けて向こう側へ一気に飛び出すイメージで。


f:id:tsumayouji:20180530210831p:plain
7コーナー。最近外にバンクがあったのでそこを使いがちだったけど怠慢せずにイン側の轍を捉える。曲がったあとのポコ上りで無駄な減速をせずに次へ。


f:id:tsumayouji:20180530211113p:plain
フープスへ向かう8コーナー。今まではバンクに当ててすぐ方向転換みたいな走り方をしていたけどそれだとフープスまでにもう一回左に曲げなきゃいけない。今日はここのコンディションが良いので出来るだけバンクを長く使って加速しながらフープスへ入る。


f:id:tsumayouji:20180530211456p:plain
フープス。「速い人はここを大きいRのコーナーとして処理しているらしい」まじかよって感じだけど意識する程度なら破綻はしない。


f:id:tsumayouji:20180530212104p:plain
最終コーナーは笑顔で(力を抜いて)インへ。4コーナーの応用。


f:id:tsumayouji:20180530212237p:plain
フィニッシュ。ただ次縮めるなら最終コーナーから1コーナーまでの繋ぎ方に一番余地があると思っている。

ベストタイム更新

これで58.4秒→56.0秒。ベストじゃない周も鑑みてこの走り方なら前に詰まるとかがなければ56.3~56.8秒くらいで周回できるはず。タイヤの角がちぎれてなくてコースコンディションがもう少し良ければ55秒台にだって手がかかるだろう。そしてモトビでの55秒台は練習走行で言うと上級者枠、HERO'Sで言うとエキスパートクラスの領域に足を踏み入れることになる(ここから先がまた長いんだけど)。ノービスでビリだった頃はHERO'Sのジュニア以上なんて化物にしか思えなかったが果たして今の自分にそこまでの速さが身についているのだろうか?自分ではいつも「なんかミドルクラスに上がった頃からあんまり変わってないんじゃないか」と思っているけど、謙虚であることと無自覚であることには大きな隔たりがある。そしてその無自覚が「もっと一生懸命走ればタイムがでるはず!」みたいな幻想を生んでいたんじゃないだろうか。息を切らして必死に走ってもタイムは出やしない。少なくともモトビに関してはもうそういう領域にはないはず。そりゃ根性が必要になるときもあるだろうけどそれはもっと先のことであってそれよりも目を向けなきゃいけないことが沢山あったように思う、じゃなきゃ1分のコースでいきなり2秒も縮まるわけがない。

オチ

今回覚えた走り方をモトビスペシャルで終わらせる気はなく、翌日MX408でもいい影響があって1段階良い走り方になったんじゃないですかこれ?って思っていたら午前3本走ったところでバイクがアイドリングしなくなった。次の軽井沢に間に合うといいんだけど。